サイバーセキュリティとは

サイバーセキュリティとは、コンピュータシステム、ネットワーク、デバイス、そしてそれらに保存されているデータ(情報資産)を、サイバー攻撃による不正アクセス、盗難、破壊、改ざんなどの脅威から守るための技術、プロセス、対策、そしてその取り組み全体を指します。
私たちの生活やビジネスがデジタル技術(インターネット、クラウド、IoT機器)に深く依存するようになった今、その基盤を守るサイバーセキュリティは、社会全体にとって不可欠な活動となっています。
1. 🎯 サイバーセキュリティの「3つの目的」 (CIA)
セキュリティ対策は、情報の「CIA」を守るために行われる、というのが世界共通の基本原則です。
機密性 (Confidentiality): 許可された人だけが情報にアクセスできるようにすること。 (例:パスワードで保護する、データを暗号化する)
完全性 (Integrity): 情報が正確であり、不正に改ざん(変更)されていないことを保証すること。 (例:電子署名、改ざん検知システム)
可用性 (Availability): 許可された人が、必要な時にいつでも情報やシステムを利用できる状態を保つこと。 (例:ランサムウェアやDDoS攻撃を防ぎ、システム停止(ダウン)をさせない)
2. 🌎 なぜ今、これほど重要なのか?
かつてセキュリティは「IT部門の仕事」と捉えられがちでしたが、今や「経営課題」そのものです。
- あらゆるものが繋がった (DX・IoT): スマートフォン、PCだけでなく、工場の機械、家電、自動車までもがインターネットに接続され、攻撃対象(アタックサーフェス)が爆発的に増えました。
- データの価値の高騰: 個人情報や企業の技術情報、金融データは「新しい石油」とも呼ばれ、金銭的な利益を得ようとする攻撃者(サイバー犯罪集団)の主たる標的となっています。
- 攻撃の高度化とビジネス化: ランサムウェア(身代金ウイルス)のように、攻撃が「ビジネス」として確立されました。また、国家が関与する高度な攻撃や、取引先を踏み台にするサプライチェーン攻撃も増加しています。
- 事業継続への直結: 先日の事故事例のように、一度攻撃を受けるとシステムが停止し、事業そのものがストップしてしまいます。
3. 🛠️ 具体的な対策の例
サイバーセキュリティは、これら3つの要素を組み合わせて実現されます。
技術 (Technology): ファイアウォール、アンチウイルス、EDR、SASE、IDaaSなど、脅威を防御・検知するための具体的な「製品・仕組み」。
プロセス (Process / Management): ゼロトラストの考え方、情報セキュリティポリシー(社内ルール)の策定、ISMSなどの認証取得、脆弱性管理、インシデント対応体制(CSIRT)の構築。
人 (People): 従業員へのセキュリティ教育、標的型攻撃メール訓練、セキュリティ専門人材(情報処理安全確保支援士など)の育成。
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