IBMとRed Hat、AI活用のオープンソースセキュリティ基盤「Lightwell」を正式投入

IBMとRed Hatは、AIを活用したオープンソースソフトウェア向けセキュリティプラットフォーム「Lightwell」を正式発表した。AIとオープンソース技術を組み合わせ、ソフトウェアサプライチェーン全体のセキュリティ管理を支援し、金融機関を皮切りに企業向け市場で展開を加速する。

Lightwellは、脆弱性を修正したソフトウェアパッケージを提供する「Lightwell Network」と、金融機関が脆弱性情報を非公開で共有し、パッチを事前にリクエストできる「Lightwell Clearinghouse Premier」の2つで構成される。

Lightwell Networkでは、JavaとPython向けを中心に6500以上の依存関係パッケージを提供。各パッケージにはセキュリティパッチに加え、デジタル署名やソースコード、SBOM(ソフトウェア部品表)、コンプライアンス関連資料を含み、透明性の高いソフトウェアサプライチェーン管理を支援する。

特徴の一つが「バックポート」機能だ。企業が旧バージョンのソフトウェアを利用している場合でも、システム全体を最新版へ更新することなく、必要なセキュリティ修正のみを適用できる。大規模なアップグレードや回帰テストを回避できるため、システムの安定性や規制対応が重視される金融、公共、医療分野での活用を見込む。

Lightwellでは、生成AIがソフトウェアの依存関係を分析して修正案を作成し、Red HatとIBMのエンジニアが検証した上で企業向けパッケージとして提供する。両社は5月に発表した総額50億ドル規模のオープンソースセキュリティ投資計画の一環として、2万人超のエンジニアを投入し、将来的には数百万件規模のセキュリティパッチカタログの構築を目指す。

また、AWS、Microsoft、NVIDIA、AMD、Intel、Palo Alto Networks、ServiceNowなどが技術連携パートナーとして参画。Accenture、Deloitte、EY、NTTデータ、Infosys、Kyndrylなどのコンサルティング・ITサービス企業は、導入や運用を支援する。

当面は金融機関向けに「Lightwell Clearinghouse Premier」を提供し、今後は政府、医療、通信など重要インフラ分野への展開も進める方針だ。

引用元記事:https://finance.biggo.jp/news/d2f7ef52-84d5-4728-8b6d-ce971a41a72f