Databricks、AIセキュリティ企業Pantherを買収 AIエージェント活用のSOC基盤を強化

Databricksは、AI(人工知能)を活用したセキュリティ運用プラットフォームを提供するPantherを買収すると発表した。Pantherの技術を自社の「セキュリティレイクハウス」構想に統合し、企業のセキュリティ運用センター(SOC)における脅威の検知やインシデント対応の自動化を強化する。
Pantherは、AIネイティブ環境向けのセキュリティ運用プラットフォームを展開しており、AnthropicをはじめとするAI企業のセキュリティチームにも採用されている。今回の買収により、Databricksはセキュリティデータ分析とSOC運用の自動化機能を拡充し、AIを活用したセキュリティ運用基盤の強化を図る。
今回の買収は、従来のSIEM(セキュリティ情報・イベント管理)市場が抱える課題への対応を狙ったものでもある。SIEMは、ファイアウォールやサーバー、クラウド、アプリケーションなどから収集したログを分析し、サイバー攻撃や内部不正を検知する仕組みだが、高い運用コストや手作業中心の運用、データ活用の制約などから、AIを悪用した高度なサイバー攻撃への対応が課題となっている。
一方、PantherはAIエージェントを活用したSOCワークフローを提供し、セキュリティアラートの調査や脅威分析、インシデント対応を自動化する技術を持つ。AIを活用することで、大量のアラートを迅速に分析し、攻撃への対応時間を短縮できるとしている。
Databricksは2026年3月、セキュリティやIT、業務データを単一のレイクハウスに統合するセキュリティレイクハウス基盤「Lakewatch」を発表した。今回の買収により、LakewatchとPantherを統合し、AIエージェントによるアラート分類やコンテキスト情報の収集、対応策の提案などを自動化することで、SOC担当者の業務負荷軽減を目指す。
Pantherは、クラウドインフラやID管理基盤、エンドポイント、ネットワーク、SaaSなど100種類以上の事前構築済みデータ連携機能を備え、複雑なデータマッピングを行うことなくセキュリティデータを収集・分析できる点を強みとしている。
同社は、Airbnbで開発されたオープンソースのセキュリティプロジェクト「StreamAlert」の開発メンバーが創業した企業で、コードベースの検知機能やセキュリティデータレイクを活用したクラウドネイティブSIEMおよびAI SOCプラットフォームを展開してきた。
Databricksによるセキュリティ分野の買収は、Antimatter、SiftD.aiに続き3件目となる。同社はAI時代のサイバーセキュリティ需要の拡大を見据え、データ分析基盤とAIを組み合わせたセキュリティ事業を強化している。
Databricksの共同創業者兼CEOであるアリ・ゴドシ氏は、「従来のSIEMはAI時代を前提に設計されていない」とした上で、「Pantherとの統合により、あらゆるセキュリティデータを分析し、SOCの運用を自律化できるようになる」とコメントしている。
今回の買収により、Databricksはデータ分析・AIプラットフォーム企業としての強みに加え、AIを活用したサイバーセキュリティ分野への事業展開をさらに加速させる考えだ。
引用元記事:https://finance.biggo.jp/news/27941258-af6d-4a70-8bc9-94938b56463f



