日立、OpenAIとの連携を拡大 AI活用でレガシーシステム刷新とサイバーセキュリティ強化を推進

日立製作所は、米OpenAIとの協業を本格化し、AIを活用したレガシーシステムのモダナイゼーションとサイバーセキュリティ強化に取り組む。OpenAIのAIエージェント「Codex」やサイバーセキュリティ向けAIモデルを活用し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)やAIトランスフォーメーション(AX)を支援する体制を強化する。

モダナイゼーション分野では、日立とOpenAIのForward Deployed Engineers(FDE)が連携し、「Codex」のコード解析能力と日立が培ってきたシステム開発ノウハウを組み合わせる。既存システムのソースコードから仕様を可視化し、新システムへの移行やテスト工程までをAIで支援する手法の確立を目指す。

この取り組みは、日立のモダナイゼーション事業を統括する「Modernization CoE」が中心となって推進し、「モダナイゼーション powered by Lumada」のサービス群に組み込む。今後、金融機関をはじめ幅広い業界の顧客へ順次展開していく予定だ。

サイバーセキュリティ領域では、OpenAIが展開するサイバー攻撃対策プログラム「Trusted Access for Cyber(TAC)」を通じて、セキュリティ向けAIモデルへのアクセスを取得する計画である。OpenAIが推進する「日本サイバー・アクションプラン」の一環として、脆弱性の発見や修復、検証など防御目的での活用を進める。

日立のセキュリティ専門組織「Cyber CoE」が、自社環境を対象とした“カスタマーゼロ”として検証を実施し、その成果や知見を社内外のセキュリティ対策高度化に生かす考えだ。

日立は国内だけでも約1万5000件のミッションクリティカルなシステムを支えてきた実績を持つ。一方で、熟練エンジニアの退職などを背景に、長年運用されてきたレガシーシステムのブラックボックス化が進み、企業のAX推進を阻む要因となっている。今回のAI活用によるモダナイゼーションは、こうした課題の解決を狙う。

また、今回の取り組みで得られた知見は、AIによる社会インフラの高度化を目指す次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」の強化にも活用される。

両社は2025年10月、グローバルAIデータセンターの拡大を軸とした戦略的パートナーシップに関する覚書(MoU)を締結しており、今回の協業拡大はその取り組みを具体化するものとなる。日立はOpenAIとの連携を通じ、AIを活用したシステム刷新とセキュリティ強化を加速させる方針だ。

 

引用元記事:https://www.itmedia.co.jp/aiplus/article/2606/17/2000000097/