AV-Comparatives、チロル州イノベーション賞「技術革新」部門で最高賞 IoTセキュリティ試験プラットフォームが欧州で高評価

インスブルック(オーストリア)発――独立系サイバーセキュリティ試験機関のAV-Comparativesは8日、チロル州が主催する「Tyrolean Innovation Award 2025(チロル州イノベーション賞2025)」において、「技術革新」部門の最高賞を受賞したと発表した。欧州におけるデジタルセキュリティ分野の発展へ寄与した点が高く評価された。

授賞式には、AV-ComparativesのCEOであるJan Brilke氏と、MCI Innsbruck(インスブルック応用科学大学)のIoTデバイスセキュリティ分析センターを率いるPascal Schöttle教授が出席した。


欧州初の拡張可能なIoTセキュリティ試験基盤

AV-Comparativesは今回、欧州で初めてとなる拡張可能なIoT試験・認証プラットフォームをエントリーし、受賞につながった。同社はMCI Innsbruckの研究者とともに、ネットワーク接続されたデバイスのサイバー・レジリエンスを評価するための高度に自動化されたシステムを共同開発している。

このプラットフォームは、今後適用が広がるEUの新たなサイバーセキュリティ法規制にも準拠しており、メーカーやベンダーは大量のIoT製品を効率的かつ再現性のある方法でテストできる仕組みを提供する。これにより、スマートホーム、スマートビル、スマートシティといった領域でのセキュリティ確保が一段と前進すると期待されている。


地域発イノベーションが世界へ波及

審査委員会は、同プラットフォームが持つ技術的優位性だけでなく、欧州およびグローバル市場における戦略的インパクトも評価した。サイバー脅威が深刻さを増す中で、信頼性が高く拡張性のある試験・認証制度は、消費者や製造業者、さらには公共機関や重要インフラにとって不可欠な価値をもたらす。

また、25年の歴史を持つ同賞でAV-Comparativesが最高位を受賞したことは、**「デジタルセキュリティは現代のイノベーションの中核である」**という強いメッセージでもある。同時に、独立系セキュリティ試験機関としての国際的な評価をさらに高めるとともに、チロル州が将来志向のテクノロジーハブとして位置づけられる後押しにもなるとされる。

引用元記事:https://jp.prnasia.com/story/125314175-3.shtml