電通総研は2025年12月4日、製造業や社会インフラ向けのOT（Operational Technology）領域に特化したサイバーセキュリティプラットフォーム「Nozomi Guardian」の提供を開始した。OTセキュリティ分野で実績を持つテリロジーと連携し、産業システムの可視化や異常検知を高度化する。

■ OT領域で高まるサイバーリスクに対応

製造ラインや発電設備などの制御システムがITネットワークと接続される機会が増えたことで、これまで閉域ネットワークで守られていたOT環境にもサイバー攻撃のリスクが広がっている。DXの進展に伴い、企業は事業継続に直結するOTシステムの防御強化を迫られている。

電通総研はグループのセキュリティ専門チーム「DSST」を中心に企業のレジリエンス強化を支援してきた。今回、OTセキュリティに強みを持つテリロジーと協業し、より高度な支援体制を構築する。

■ 「Nozomi Guardian」の主な特長

「Nozomi Guardian」はOT・IoTの可視化と防御に強みを持つプラットフォームで、主に以下の機能を提供する。

• 資産の可視化：工場内の機器や通信経路を自動検出し、一元的に管理。潜在リスクの早期把握を支援。

• AIによる異常検知：通常時の通信を学習し、不審な挙動や攻撃の兆候をリアルタイムに検知。内部リスクにも対応。

• OTとITの統合管理：既存のITセキュリティ製品との連携により、システム全体を統合的に監視・管理できる。

■ 企業のレジリエンス向上に向けた取り組み

電通総研は、製造業やインフラ企業に向けて、平常時からの備えや教育・体制整備を強化し、事業継続と安全な運用を支えるサービス提供を進める。物理・サイバー双方の視点から、安定した稼働と長期的成長に貢献する方針だ。

同社では公式サイトで「Nozomi Guardian」の詳細情報を公開しており、機能や活用シーンを確認できる。

引用元記事：https://news.3rd-in.co.jp/article/0bad3984-d0bc-11f0-82c0-9ca3ba083d71