2025年9月1日、一般社団法人Health ISAC Japan（HIJ）と医療AIプラットフォーム技術研究組合（HAIP）は、医療・ヘルスケア分野におけるサイバーセキュリティの強化を目的に協業を開始した。両者の連携により、日本の医療機関、介護施設、薬局などが直面するサイバー攻撃の脅威に対抗する体制を強化し、安全で信頼性の高い医療DXの推進を目指す。

政府が推進する医療のデジタルトランスフォーメーション（DX）では、AIやクラウドの活用が進む一方で、サイバーセキュリティ対策や専門人材の不足が課題となっている。個人情報を多く扱う医療機関では、攻撃の高度化に対応したセキュリティ体制の整備が急務だ。

HIJとHAIPは、次の4つの柱を中心に取り組みを展開する。

1. セキュリティ情報の発信強化：医療機関や関連業界へ最新の脅威動向や対策を共有し、意識向上を図る。

2. 政策提言：厚生労働省プロジェクトなどを通じ、医療AIのクラウド利用促進に向けたセキュリティ施策を提言。

3. 低コストでのセキュリティ評価普及：医療機関が導入しやすいセキュリティアセスメントを提案し、費用負担を抑えながら対策レベルの底上げを支援。

4. 教育・啓発活動：現場スタッフ向けのセキュリティ研修や啓発プログラムを実施し、意識とスキルの向上を促す。

両者は、これらの取り組みを通じて医療・ヘルスケア分野における安全なデジタル環境の構築を支援し、医療DXのさらなる発展に貢献していくとしている。

引用元記事：https://news.3rd-in.co.jp/article/6c19bce4-bf5e-11f0-b30c-9ca3ba083d71