TIS株式会社（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：岡本安史）は2025年10月28日、米国のブロックチェーン技術企業Ava Labs, Inc.と共同で、ステーブルコインやセキュリティトークンの発行・管理を支援する「マルチトークンプラットフォーム」の提供を開始したと発表した。
同プラットフォームにより、ブロックチェーン技術を活用した次世代デジタル金融サービスの社会実装を促進し、オンチェーン取引の特性を生かした新たな金融ビジネスモデルの創出を目指す。

ブロックチェーン基盤「AvaCloud」を活用したマルチアセット対応

今回提供が始まった「マルチトークンプラットフォーム」は、Ava Labsが提供するマネージド・ブロックチェーン基盤「AvaCloud」をベースに構築。
EVM（Ethereum Virtual Machine）互換のスマートコントラクト環境を活用し、複数のデジタル資産（マルチアセット）の発行・管理に対応する。
さらに、金融ビジネスに不可欠なセキュリティ・ガバナンス機能を備えたTIS独自の鍵管理基盤を組み合わせ、金融機関や事業会社が安心してトークンビジネスを展開できる環境を提供する。

これにより、資金移動や証券取引など、多くの関係者と複雑な規制対応を要する業務プロセスを効率化し、処理期間の短縮やコスト削減を実現。
オンチェーンでの決済・取引の拡大に加え、複数資産を組み合わせた新たな金融商品の創出も可能となる。

TIS×Ava Labsの協業経緯と実証活動

両社は2024年6月より協業を開始し、ステーブルコインやトークン発行に関する実証・開発・マーケティング活動を展開してきた。
2025年には、

• 国債トークン化の技術検証、

• 大手金融機関とのステーブルコイン事業化に向けた共同検討、

• モビリティ資産（車両・サービス）の価値流通を目指したブロックチェーン構想の技術支援
  といった共同プロジェクトを実施。

これらの活動で得られた知見・技術を発展させる形で、今回の「マルチトークンプラットフォーム」提供に至った。

今後の展望

TISは、ブロックチェーンおよびWeb3技術を金融領域に適用し、ステーブルコイン・セキュリティトークン・デジタル通貨などの発行・流通基盤を支えるプラットフォームビジネスを拡大していく方針だ。
今後はAva Labsとの連携を強化し、国内外の金融機関・事業会社との共創を通じて新たなトークンエコノミーの構築を支援するという。

引用元記事：https://ascii.jp/elem/000/004/348/4348819/