一般社団法人Japan Space ISACは、宇宙産業に特化したサイバーセキュリティの情報共有・分析を目的とする会員募集を開始したことを、2025年10月23日に発表した。

ISAC（Information Sharing and Analysis Center）は、特定産業や分野ごとに設立されるサイバーセキュリティの情報共有組織であり、日本で宇宙領域に特化したISACは今回が初となる。

Japan Space ISACは、衛星や宇宙機の設計・製造・運用、地上局の運用、打ち上げなど、幅広い宇宙関連事業に関わる企業が参画。宇宙産業におけるセキュリティレベル向上のための研究開発や、企業・組織の枠を超えた情報共有・分析を推進する。近年増加する宇宙領域でのサイバーリスクに対応し、加盟企業と共に課題解決に取り組む。

Japan Space ISACは、非公式コミュニティ「スペースセキュリティ勉強会」を母体としており、2024年11月に社団法人として正式に設立された。同団体は、日本の宇宙産業を「大きな可能性を秘めた成長分野」と位置付け、単なる防御型セキュリティではなく、信頼性の向上と新たなビジネス機会の創出を目指す。「攻めのセキュリティ」を掲げ、世界でも先進的な業界団体の形成を目指すとしている。

活動内容としては、勉強会やコミュニティ活動を通じて宇宙業界内の信頼ネットワークを構築。宇宙システムのセキュリティ向上に資する研究開発や脅威インテリジェンスの共有基盤整備を進める。さらに、政府機関や海外機関との連携により、ガイドラインなどの共通ルール形成にも貢献していく。

現在の参加企業には、アークエッジ・スペース、アクセルスペース、アストロスケールホールディングス、インフォステラ、ElevationSpace、パスコ、QPS研究所、Space Compass、Synspective、スカイゲートテクノロジズ、ワープスペースなどが名を連ねている。

代表理事はスカイゲートテクノロジズの代表取締役、粟津昂規氏。理事には、Synspectiveのセキュリティ・ITマネージャー小出祐輔氏、フォーティネットジャパン OTビジネス開発部 部長でアクセルスペースホールディングスのサイバーセキュリティプリンシパルでもある佐々木弘志氏、ワープスペースの代表取締役CEO 東宏充氏が就任。粟津氏は事業運営と監督、小出氏はISAC事業と機関連携、佐々木氏は他ISACとの連携、東氏は中期事業計画を担当する。

引用元記事：https://news.yahoo.co.jp/articles/f0062b2858ad8b9a0518cf29ea6d54f15840c507