アジラ、AI警備システム「asilla」最新版を提供開始

AI警備システム「AI Security asilla」を展開するアジラは、2026年8月19日、最新バージョン「Ver5.0」をリリースしました。

今回のアップデートでは、防犯特化型VLM「AsillaVision」を行動認識AIと組み合わせることで、警備員による対応が必要な事象をより正確に判別して通知する機能を強化。さらに、これまでの施設内に加えて駐車場や駐輪場、敷地外周などの外構部にも対応範囲を広げ、施設全体の安全管理を支援します。

AI警備の対応範囲を施設全体へ拡大

警備業界では、人手不足や従事者の高齢化が課題となる一方、警備員には館内巡回だけでなく、外周や駐車場の確認、防災センターでの監視、異常発生時の対応判断など、幅広い業務が求められています。

アジラは2015年の創業以来、人の行動を映像から理解する「行動認識AI」の研究開発に取り組み、2022年に「asilla」を提供開始。現在では国内外約250施設に導入されています。

今回のVer5.0では、これまで蓄積してきた現場運用の知見を生かし、通知の精度向上と警備対象エリアの拡大を図りました。

「AsillaVision」で通知すべき事象を判断

Ver5.0の大きな特徴が、防犯特化型VLM「AsillaVision」の活用です。

行動認識AIが検知した事象について、AsillaVisionが人物の状態や周囲の状況など映像の文脈まで解析し、実際に対応が必要な事象かどうかを判断します。

例えば、以下のようなケースで活用できます。

  • 床に横たわる人物が、転倒したのか休憩・作業中なのかを判別
  • エスカレーター付近に人が滞留している場合、事故やトラブルなのか作業中なのかを判断

これにより、警備員への不要な通知を抑え、重要な異常への対応に人員を集中させることが期待されます。

AsillaVisionは、防犯カメラ映像データを基にアジラが開発した国産VLMで、施設内サーバー上で動作するため、映像を施設外へ送信せずに運用できます。先行導入では、行動認識AIとの組み合わせにより、転倒・喧嘩を対象とした検証で従来手法と比較して検知精度が最大約8割向上したとしています。

車両・自転車の検知にも正式対応

Ver4.4からオープンβ版として提供していた「車両検知」と「自転車検知」も、Ver5.0から正式版となります。

これにより、館内だけでなく、駐車場・駐輪場・敷地外周まで防災センターなどから一元的に把握できます。

具体的には、

  • 営業時間外に敷地へ侵入する車両の検知
  • 駐車禁止エリアでの不正駐車・長時間停車の把握
  • 駐輪禁止エリアでの駐輪検知
  • 深夜・休日など無人時間帯における放置自転車の把握

などへの活用が想定されています。

「検知するAI」から「警備業務を支援するAI」へ

今回のVer5.0では、単純に異常を検知するだけでなく、AIが映像の状況を理解して通知の必要性を判断する仕組みへと進化しています。

さらに、人だけでなく車両や自転車、屋内だけでなく屋外まで監視対象を広げたことで、asillaは個別の監視機能から、施設全体の警備業務を支援するプラットフォームへと対応範囲を拡大しています。

今後の展開

アジラは今後も、実際の警備現場で得られる知見を製品開発に反映し、「現場で使えるAI」を追求していく方針です。

警備業界の人手不足が続く中、AIによる異常検知の精度向上と監視範囲の拡大は、警備業務の省力化と施設の安全性向上を両立する手段として、今後さらに重要性が高まりそうです。

引用元記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000359.000043312.html