Sakana AI、サイバーセキュリティ特化AIモデル「Fugu-Cyber」を発表 脆弱性検証や防御業務を高度化

Sakana AIは、企業のサイバーセキュリティ対策における複雑な課題への対応を目的としたAIモデル「Fugu-Cyber」を発表した。同モデルは、同社の「Fuguオーケストレーションモデル」の新たなエンドポイントとして提供され、AIを活用した脆弱性検証や防御タスクの高度化を支援する。

近年、最先端のAIモデルを導入することでサイバーセキュリティ課題を解決できるとの期待が高まる一方、Sakana AIは、実環境で有効な防御を実現するには、専門人材による知見や独自システムとの統合、厳格な検証プロセスが不可欠だと指摘している。

一般的なAIモデル単体での運用では、企業ごとの環境やシステム構成を十分に理解できず、誤検知や対応精度の低下につながる可能性がある。こうした課題を踏まえ、「Fugu-Cyber」は複数の専門AIエージェントが連携するマルチエージェントシステムを採用した。

利用者からのリクエストに対して、専門エージェント群が動的に連携し、脆弱性分析や脅威情報の解析など、多段階の複雑なセキュリティタスクを処理する。単一モデルへの依存を避けながら、より柔軟で高度な分析を可能にする。

同社のベンチマークでは、実環境における脆弱性検証能力を評価する「Cyber Gym」で86.9%、脅威レポートを実用的な検出ルールへ変換する能力を測る「CTI-REALM」で72.1%の成功率を記録した。Sakana AIによると、両指標で「GPT-5.5-Cyber」「Mythos-Preview」に匹敵する性能を示したという。

また、安全な利用環境を確保するため、攻撃目的での利用を禁止する改訂版利用規約を適用。API提供にあたっては利用目的や連絡先情報の確認を行い、申請ごとに手動審査を実施したうえでアクセス権を付与する。

Sakana AIは今後、日本の主要機関や企業パートナーと連携し、「Fugu-Cyber」の推論能力とセキュリティ専門家の知見を組み合わせた実運用環境の構築を進める。高度なAIによる自動脆弱性検証やサイバー防御タスクの実用化を通じ、企業や重要インフラのセキュリティ強化を支援していく方針。

引用元記事:https://aismiley.co.jp/ai_news/sakana-ai-fugu-cyber-release/