パナソニックHD、サイバーセキュリティ事業を本格拡大 工場・IoT・AI・耐量子暗号まで実践知をサービス化

パナソニック ホールディングス(HD)は、サイバーセキュリティ関連技術の開発とサービス展開を加速している。技術部門では、CTS部門傘下のデジタル・AI技術センター(DAIC)と製品セキュリティセンター(PSC)が技術開発を担い、サイバーセキュリティ統括室が情報システムや製品、製造、技術領域を横断して統括する体制を構築。グループ内で培った実践知を活用し、企業向けセキュリティソリューションの事業化を進めている。

同社は2024年に公表した「技術未来ビジョン」で、セキュリティを将来の中核技術の一つに位置付けた。さらに2026年5月に発表した2032年に向けたグループ成長戦略では、「AIインフラ」と「社会オペレーション」を支える基盤技術としてセキュリティを重点領域に据えている。

2026年6月開催の「Interop Tokyo 2026」では、グループ各社と連携し、「Connect(つなぐ)」「Protect(まもる)」「Trust(信頼)」をテーマに18種類のセキュリティソリューションを展示。工場やビル、IoT、自動車、再生可能エネルギー設備など幅広い分野向けの技術を披露した。

主なソリューションには、パナソニック エレクトリックワークスのスマートビル向けセキュリティサービス「SGNIS」、200以上の自社工場で運用実績を持つパナソニックデジタルの工場セキュリティ監視サービス「WisShield」、IoT機器への攻撃をリアルタイムで分析する「ASTIRA」、サプライチェーン向けセキュリティ管理支援サービスなどがある。

また、再生可能エネルギー施設向けのセキュリティ監視サービスでは、電力制御通信に特化した独自の攻撃検知エンジンを活用し、AIによるリスク分析や異常検知を実施。社内実証を経て外部提供を予定している。

このほか、ブロックチェーンを活用したトレーサビリティ基盤「Tracephere」、自動車向けセキュリティソリューション「VERZEUSE」、量子コンピューター時代を見据えた耐量子暗号(PQC)移行支援サービス、IoT機器向けネットワーク接続検証サービス、脆弱性診断やペネトレーションテストを提供するセキュリティ診断サービスなども展開する。

パナソニックHDは、約40年にわたり培ってきた暗号技術や製品セキュリティ、製造現場での運用ノウハウを強みに、自社で実証・運用してきた技術をサービスとして外部企業へ提供することで、サイバーセキュリティ事業の拡大を目指す。

引用元記事:https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/special/2120950.html