サイバーセキュリティ分野への本格参入、AI企業間で競争激化

米国のAI大手が、生成AIに続く新たな成長領域としてサイバーセキュリティ事業を強化している。Anthropic、OpenAI、Microsoftは相次いでセキュリティ特化型AIや関連プログラムを公開し、脆弱性診断や脅威分析の高度化を競い合う構図が鮮明になってきた。AIモデル開発企業がセキュリティプラットフォーム事業者へと領域を広げる中、業界再編の動きも加速しつつある。
Anthropicは2日、サイバーセキュリティ連携プログラム「プロジェクト・グラスウィング」の対象を約150機関へ拡大した。同社が4月に発表したセキュリティAI「Mithos」は、AIが攻撃経路を自律的に設計・検証し、従来は数日から数週間を要した脆弱性分析を短時間で実施できる点が特徴。当初は限られた企業のみ利用可能としていたが、今回、韓国企業などへ対象を広げた。
一方、OpenAIも4月に「GPT-5.4 Cyber」、5月には「GPT-5.5 Cyber」を限定公開し、サイバーセキュリティ分野向け協力プログラム「TAC(Trusted Access for Cybersecurity)」を始動した。さらに、政府機関向けセキュリティ構想「Daybreak」の対象国も拡大しており、日本や韓国も新たに加わる見通しだ。
Microsoftも5月、自律型セキュリティAIシステム「MDASH(Multi-Model Agentic Scanning Harness)」を発表した。100以上の専門AIエージェントが連携し、脆弱性の発見から検証、悪用可能性の評価までを自動実行するマルチエージェント方式を採用。公開ベンチマークでは高い検出性能を示し、AIを活用した防御技術の競争は一段と激しさを増している。
こうした動きの背景には、AIによる攻撃・防御の高度化がある。従来は専業セキュリティ企業が中心だった脅威検知や対策領域に、巨大なAIモデルとクラウド基盤を持つAI企業が本格参入。企業にとっては個別ソリューションの導入だけでなく、どのAIセキュリティエコシステムに参加するかが、今後の競争力や防御力を左右する重要な選択肢となりそうだ。
引用元記事:https://biz.chosun.com/jp/jp-it/2026/06/05/LY5ZW4EJXNEV3NSTCZBOQAFCTI/?outputType=amp



