築古マンションの防犯課題に新提案 くじらリアルエステートテック、スマホ連携型「ハイブリッド・オートロック」を開発

 株式会社くじらリアルエステートテックは、スマートフォンアプリとエレベーター制御を連携させた新たなセキュリティシステム「ハイブリッド・オートロック」の開発に着手した。大規模な改修工事を行わずに、築古マンションのセキュリティ環境を実質的に向上させることを目的としており、2026年中の提供開始を目指す。

 築年数の古いマンションでは、オートロック未設置による不審者侵入リスクが課題となる一方、後付け工事には多額の費用や長期工期が必要となるケースが多い。同社の新システムは、既存のエレベーター設備を活用し、IT制御と簡易的な物理封鎖を組み合わせることで、低コストかつ短期間で「実質的なオートロック環境」を構築する点が特長だ。

 「ハイブリッド・オートロック」では、居住者が専用スマートフォンアプリやICカードを用いてエレベーターを呼び出し、居住階への移動を制御する。来訪者についても、インターホン応対後に居住者がアプリ操作を行うことで、スムーズな入館対応が可能となる。日常的な操作の延長で運用できるため、利便性と防犯性の両立を図れるとしている。

 さらに、外階段や開放廊下を有する築古マンション特有の構造に対応するため、1階の階段動線には物理的なセキュリティゲートの設置を想定。電源工事を伴わないメカニカル錠や既製スマートロックを活用し、侵入経路を限定することで、建物全体のセキュリティレベル向上を目指す。

 同社は本システムを、オートロック未設置の賃貸マンションを主な導入対象とし、入居者の安心感向上や物件価値の底上げにつなげたい考えだ。賃貸オーナーや管理会社、リフォーム会社にとっても、従来より導入ハードルの低いセキュリティ強化策として期待されている。

 フルスペックのオートロック導入までは踏み切れないものの、防犯対策を一段階引き上げたい――。こうしたニーズに応える現実的な選択肢として、「ハイブリッド・オートロック」の今後の展開が注目される。

引用元記事:https://voix.jp/life/news/71813/