警察庁、ランサムウエア「フォボス」「8Base」対応の復元ソフトを開発 世界初の成果

警察庁は7月17日、身代金要求型コンピューターウイルス(ランサムウエア)「Phobos(フォボス)」および「8Base(エイトベース)」によって暗号化されたデータを復元するソフトウェアを開発したと発表した。ソフトは警察庁の公式サイトおよび欧州警察機関ユーロポールが運営するサイバー犯罪対策サイト「No More Ransom」などで無料公開されている。
この復元ソフトは、暗号化されたファイルを読み込ませるだけで、データを元の状態に戻すことが可能。実証実験では、データに破損がなければほぼ100%の復元率が確認されたという。
警察庁によると、Phobosおよび8Baseによる被害は2018年以降、全世界で2,000件以上発生しており、米司法省などがロシア国籍の容疑者らを訴追している。日本国内でも2020年以降、中小企業や公共機関を中心に90件の被害が報告されている。
今回のソフトは、警察庁サイバー特別捜査部に所属する技術系職員が、ダークウェブ上のランサム生成ソフトや、海外捜査機関が押収したシステムデータを独自に解析して開発した。同庁は「世界で初めての画期的な成果。被害を受けた企業の支援や、今後の被害防止に大きく貢献することを期待している」とコメントしている。
引用元記事:https://www.risktaisaku.com/articles/-/104365



