サイバー攻撃の“見過ごされた標的”に現実的な支援を

Bugcrowd、Climb、SCTが中堅組織向けに実務重視のセキュリティソリューションを提供

サイバー攻撃の標的になりやすい一方で、大手セキュリティベンダーから支援が届きにくい——。そんな課題を抱える学校、医療機関、地方自治体、中小企業などに向け、BugcrowdClimb Channel Solutions(Climb)、**Secure Content Technologies(SCT)**の3社は、現実的かつ実証済みのセキュリティソリューションを共同で提供すると発表した。

本提携の最大の特徴は、単なる流行語や抽象的な「ゼロトラスト」ではなく、現場で機能する実務支援に重点を置いている点にある。

各社の強みを活かした支援体制

  • Bugcrowd:世界中のホワイトハッカーと連携し、柔軟かつスケーラブルな脆弱性診断やペネトレーションテストを提供。
  • SCT:予算や人材が限られた環境下でも実行可能な修正計画を立案し、迅速な対応を支援。
  • Climb:既存の信頼あるチャネルネットワークを通じてソリューションを効率的に提供。

SOCを持たない現場の不安に応える

SCTのCEO、Karen Greer氏は、「私たちの顧客の多くにはSOC(セキュリティオペレーションセンター)も専任のセキュリティチームもありません。ITディレクターが200の業務を抱える中、次に自分たちが狙われるのではと不安を抱えています。今回のパートナーシップは、そうした現場に“現実的な対策”を届けるためのものです」と強調する。

この取り組みは以下のような組織にとって特に効果的だ:

  • MDR(マネージド検出・対応)の導入を検討しているが、判断材料が不足している組織
  • 取締役会や保険会社、監査機関に提出可能な客観的な証拠を必要とするセキュリティ・コンプライアンスチーム

「恐怖ではなく、事実で判断を」

BugcrowdのVP、Jacques Lopez氏は「何が脆弱なのか、具体的に提示すれば相手の態度も変わります。私たちは恐怖や仮定を売るのではなく、事実に基づいた意思決定を支援することを目指しています」と述べる。

また、ClimbのJaci Sutton氏も「SCTのように、現場の顧客と本気で向き合うパートナーと協業できることを誇りに思います」とコメントした。

ランサムウェア高度化への“実直な”対抗策

ランサムウェアの巧妙化や攻撃者の創造性が増す中、支援が届きにくい中堅規模の組織に対するセキュリティ支援の需要は高まっている。

今回の提携は、すべてを解決する「魔法のようなソリューション」ではない。しかし、**「正直さ」「明快さ」「実用的な支援」**というシンプルかつ本質的な価値を約束する取り組みとして注目に値する。

引用元記事:https://atpartners.co.jp/news/2025-07-11-cyber-security-s-bugcrowd-climb-and-sct-to-offer-practical-security-measures-for-midsize-organizations